すべての国よ、主を賛美せよ。
すべての民よ、主をほめたたえよ。
主の慈しみとまことはとこしえに
わたしたちを超えて力強い。ハレルヤ。
(詩編 117:1-2)
聖書の中で最も短い章として有名な箇所。ひとつの章は今回引用した2節しかない。
詩編を読むとこの2節と似たような言い回しはそこかしこに見られるもので、普通はここから長い長い祈りや賛美の言葉が続くのだ。ところが詩編 117はここでおしまい。
ステージに歌手が出てきて伴奏のオーケストラがイントロを奏でるが、歌手がマイクを口元に持ってきてさあ歌うぞというところでジャカジャン!と演奏が終わって幕が閉じてしまうようなものだ。正直なんじゃこりゃ?という印象が残る。
手持ちの注釈付きの聖書(岩波の旧約聖書翻訳委員会訳)によれば、写本によってはこの117が前章の末尾に接続しているのだという。つまりこれは詩編 116の結びの言葉で、ステージの歌手が一通り歌い終えたあとの、オーケストラの後奏ににあたるものなのだという。
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